私は作家志望の30代女性ブロガーです。

はじめまして、サクラックです。

これまで飲食業界と美容業界で約10年間、たくさんのお客様と向き合いながら働いてきました。

忙しいランチタイムに笑顔で「ありがとう」と言われた日もあれば、仕事が終わって鏡を見たら、自分の顔だけが疲れ切っていた日もあります。

人をきれいにする仕事をしていたのに、自分の心は全然きれいじゃなかった。

そんな時期もありました。

今は婚活をしながら、年収300万円で一人暮らしをしています。

誰かと比べれば、決して余裕のある生活ではありません。

でも最近、「足りない」と思っていた毎日が、少しだけ違って見えるようになりました。

六月も終わりに近づき、雨上がりの夕方には、湿った風の中に少しだけ夏の匂いが混ざります。

コンビニで買ったアイスが少しだけおいしく感じる日や、帰り道に紫陽花がまだ咲いていることに気づく日。

そんな小さな出来事に目を向けられるようになったのは、「もっと大きく」「もっと多く」と追いかけ続けることを、少しだけやめたからかもしれません。

今日は、「適切なサイズの暮らしを実現するために、今からできること」について書いてみたいと思います。

適切なサイズの暮らしを実現するために、今からできること

ChatGPT Image 2026年6月25日 11_28_32

「もっと」が幸せとは限らないと気づいた日

二十代の頃は、とにかく「もっと」が口癖でした。

もっと給料が欲しい。

もっとおしゃれな部屋に住みたい。

もっと細くなりたい。

もっと愛されたい。

もっと友達が欲しい。

もっと旅行したい。

SNSを開けば、海外旅行を楽しむ人、高級ホテルに泊まる人、ブランドバッグを買う人、結婚報告をする人。

見なくてもいいのに、気づけば比べてしまう自分がいました。

「私はまだまだだ。」

そう思うたびに、心だけがどんどん忙しくなっていったんです。

でもある日、美容部員時代に仲良くしていた先輩がこんなことを言いました。

「ちょうどいいって、一番難しいんだよ。」

その時は意味が分かりませんでした。

でも今なら、その言葉が胸の奥にゆっくり落ちていきます。

給料も、服も、部屋も、人間関係も。

大きければ幸せというわけではありません。

自分がちゃんと呼吸できる大きさ。

疲れた日に「ここに帰りたい」と思える暮らし。

それが本当に欲しかったものだったのかもしれません。

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持ち物より、「抱え込んでいるもの」を減らしたかった

ミニマリストという言葉が流行ってから、「物を減らそう」という考え方はずいぶん浸透しました。

私も何度もクローゼットを整理しました。

服を捨てて、本を売って、食器を減らして。

部屋は確かにすっきりしました。

でも、不思議なことに心は全然軽くなりませんでした。

本当に重かったのは、物じゃなかったからです。

「嫌われたくない。」

「ちゃんとしなきゃ。」

「期待に応えなきゃ。」

そんな目に見えない荷物を、私は毎日背負っていました。

婚活でも同じです。

返信が遅いだけで落ち込んだり、「私の何が悪かったんだろう」と何日も考え込んだり。

今思えば、相手ではなく、自分自身に勝手にプレッシャーをかけ続けていたんですよね。

ある日、友人から「そんなに頑張らなくても、そのままで十分じゃない?」と言われました。

その言葉を聞いた瞬間、涙が出そうになりました。

私は誰かに認めてもらうために生きていたんじゃなく、自分を認めることから逃げていただけだったのかもしれません。

だから最近は、物よりも「心の荷物」を減らすことを意識しています。

予定を一つ断る勇気。

無理な付き合いを減らす勇気。

SNSを閉じる勇気。

それだけで、部屋より先に心の風通しが良くなりました。

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年収300万円の暮らしで、見栄を張る場所を間違えていた

年収300万円という数字を、人に言うのが少し怖かった時期があります。

婚活のプロフィールを書く時も、どこかで小さく肩身が狭くなる自分がいました。

もっと稼いでいる女性はたくさんいます。

もっと余裕のある暮らしをしている人もいます。

素敵なワンピースを迷わず買えて、月に何度も外食して、週末はホテルのラウンジでお茶をして。

そういう暮らしを見ていると、自分だけが遅れているような気がしました。

でも、冷静に家計簿を見た日、私は少し笑ってしまいました。

高いものを買っていないはずなのに、なぜかお金が残らない。

原因は、見栄でした。

高級ブランドのバッグではありません。

誰かにすごいと思われるための大きな買い物でもありません。

もっと小さくて、もっと日常に入り込んでいる見栄です。

疲れているのに「私、まだ大丈夫です」と言って参加した飲み会。

本当は使い切れていないのに、口コミに焦って買った美容液。

似合うかどうかより「今っぽいから」で選んだ服。

返信したくないのに、嫌われたくなくて送った長いメッセージ。

お金だけじゃなく、時間も、気力も、自分の本音も、少しずつ削っていました。

適切なサイズの暮らしって、節約上手になることだけではないんですよね。

自分に合わないものに「これは今の私には大きすぎます」と言えることです。

たとえば、スキンケアは10種類並べるより、肌が荒れない基本の3つを大切にする。

服は毎月買い足すより、朝の自分が迷わず着られる数だけ持つ。

人間関係は広げるより、弱音を吐いても態度が変わらない人を大切にする。

婚活も、数をこなすより、自分を雑に扱わない相手をちゃんと見る。

そうやって一つずつ削っていくと、暮らしは寂しくなるどころか、むしろ濃くなりました。

六月二十五日。

梅雨の湿気で前髪が決まらず、朝から少し機嫌が悪かった今日も、私は洗面所で深呼吸しました。

鏡の中の自分に、「今日もちゃんと足りているよ」と小さく言ってみました。

誰にも聞かれていないのに、なぜか泣きそうになりました。

たぶん私は、ずっと誰かにそう言ってほしかったのです。

でも一番言ってほしかった相手は、私自身だったのだと思います。

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小さくした先で見つけた、まさかの大きな夢

適切なサイズの暮らしを目指すと聞くと、多くの人は「夢を小さくすること」だと思うかもしれません。

私も最初はそう思っていました。

欲張らない。

背伸びしない。

身の丈に合わせる。

なんだか少し、人生を諦める言葉のように聞こえていました。

でも実際は、逆でした。

暮らしを小さくしたら、夢が大きくなったんです。

これは、自分でも予想外でした。

前は、毎日が散らかっていました。

部屋も、スマホの中も、頭の中も、予定表も。

朝起きてすぐSNSを見て、誰かの幸せに勝手に傷ついて、仕事で疲れて、帰宅して、冷蔵庫の前で何を食べたいのかも分からなくなる。

そんな毎日の中で、「私は作家になりたいです」なんて、口に出すのが怖かったです。

夢を語るには、あまりにも生活がぐちゃぐちゃだったからです。

でも、不要な予定を減らして、服を選ぶ時間を減らして、買い物の迷いを減らして、心をすり減らす人間関係から少し距離を置いたら、夜にぽっかり空白ができました。

その空白は、最初は寂しかったです。

誰からも連絡が来ない夜。

予定のない土曜日。

冷蔵庫にあるもので作った地味なごはん。

昔の私なら、「なんて退屈な人生なんだろう」と思っていたかもしれません。

でもある雨の夜、その退屈な時間に、私はノートを開きました。

最初は一行だけでした。

「私は、本当はまだ諦めたくない。」

その一行を書いた瞬間、胸の奥で何かがほどけました。

びっくりしました。

適切なサイズの暮らしを目指していたはずなのに、私が本当に小さくしたかったのは、夢ではありませんでした。

小さくしたかったのは、他人の目でした。

世間体でした。

焦りでした。

「普通はこうするべき」という見えない物差しでした。

それらを小さくしたら、ずっと押し込めていた夢が、やっと顔を出しました。

作家になりたい。

誰かの夜に、そっと置ける文章を書きたい。

強い言葉で励ますのではなく、「分かるよ」と隣に座るような文章を書きたい。

婚活がうまくいかなかった日も、仕事で自信をなくした日も、肌荒れで鏡を見るのが嫌だった日も、それでも自分を嫌いになりきれなかった私の言葉で、誰かの心を少しだけ温めたい。

適切なサイズの暮らしは、私から何かを奪うものではありませんでした。

むしろ、私を私に返してくれるものでした。

だから今、私は思います。

大きな部屋に住めなくてもいい。

高い服を毎月買えなくてもいい。

完璧な恋愛をしていなくてもいい。

年収の数字だけで、自分の価値を測らなくてもいい。

その代わり、夜にちゃんと眠れる暮らしがほしい。

朝、自分を責めずに起きられる暮らしがほしい。

好きな人の前で、無理に明るい女を演じなくていい暮らしがほしい。

そして、たった一行でもいいから、自分の本音を書ける時間がほしい。

これが、今の私にとっての適切なサイズです。

小さくて、地味で、誰かに自慢するほどではないかもしれません。

でも、ちゃんと温かいです。

ちゃんと私の形をしています。

もし今、あなたが「このままでいいのかな」と思っているなら、何かをいきなり変えなくても大丈夫です。

まずは、今日一つだけ減らしてみてください。

使っていないコスメでもいいです。

気が重い予定でもいいです。

見たあとに落ち込むアカウントでもいいです。

本当は言いたくない「大丈夫です」でもいいです。

少しだけ手放した場所に、きっと風が入ってきます。

その風は、最初は頼りないかもしれません。

でもいつか、その風があなたの夢のページをめくってくれるかもしれません。

私は今日も、湿った夜風の中で、窓を少しだけ開けています。

大きな人生じゃなくていい。

でも、私が私を置き去りにしない人生でありたいです。


それが今の私が、いちばん本気で欲しい暮らしです。

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