なんとなく疲れが抜けない夜に、首元から変わるやさしい眠りとまくらの話




参考サイトの商品情報を見ると、「HOTEL TASTE」は綿100%生地、TEIJINの中綿使用、高密度生地、抗菌効果、柔らかめの寝心地、立体構造、丸洗いOK、横向き・仰向け・うつ伏せ寝対応の“高級ホテル仕様”をうたう枕として案内されていました。

楽天のレビューページでは1,980円〜送料無料の表記も確認できます。

以下、上の情報を踏まえて、30歳の一人暮らし女性としての空気感で書いた記事です。

雨が降るでもなく、かといってすっきり晴れるわけでもない、あいまいな夜だった。洗濯物は部屋干しのまま少しだけ生ぬるい匂いを残していて、キッチンには飲みかけの麦茶、ソファにはさっきまで膝にかけていた薄いブランケット。

こういう、何も決定打のない日の夜は、なぜか寝る前だけ妙に神経が細くなる。

スマホを伏せて、ベッドの端に座ったとき、枕が少しへたっていることに気づいた。

気づいた、というより、ずっと前からわかっていたことを今日は無視できなかった、が正しい。

いつもの場所だけ少し低くなっていて、頭を乗せると、そのへこんだ形に合わせて自分まで消極的になっていく感じがした。

別に大したことじゃないのに。枕なんて、眠れればなんでもいいと思っていたはずなのに。

それなのに最近、朝起きた瞬間からなんとなく首が重い日がある。痛いというほどではない、でも軽くもない。その曖昧さが、今の自分によく似ていて、少し嫌だった。


眠る場所だけは、雑にしたくなかった夜


その夜、なんとなく楽天を見ていて、「HOTEL TASTE」という名前の枕が目に入った。

ホテル、なんて言葉に弱い。

別に毎日を上質に生きたいわけじゃないし、きれいな暮らしをインスタに並べたいわけでもない。

ただ、仕事から帰ってきて、メイクを落として、今日もまあまあだったような、だめだったような顔のままで布団に入るときくらい、もう少しやさしい場所があってもいいんじゃないかと思った。


商品説明には、綿100%の生地とか、TEIJINの中綿とか、丸洗いできることとか、柔らかめでホテル仕様とか、そういう言葉が並んでいた。

正直、全部を細かく比較して買うタイプではない。スペックに強い人間でもないし、寝具にこだわり抜いてきた人生でもない。

でも、そのときの私は、機能そのものより「ちゃんと休んでもいい感じ」がほしかったんだと思う。高密度生地とか抗菌とか、そういう言葉の一つひとつが、疲れた夜には妙にまっすぐ入ってくる。

たぶん、最近の私は、自分を雑に扱うことに慣れすぎていた。帰宅しても電気をつけたままソファでぼんやりして、夕飯は適当に済ませて、スキンケアも“やったことにする”レベルで終わらせる。誰かには丁寧に返すLINEも、自分の眠りに対してだけはずっと雑だった。

なんでだろう。人に見えるところはそれなりに整えたいのに、人に見えないところほど後回しになる。

ベッドの上に座ったまま、私は自分でも小さく笑ってしまった。

枕ひとつで、人生がどうこうなるわけじゃない。でも、こういう「わかってるけど変えてないもの」って、意外と心のすみっこに溜まっていく。

合わない下着、くたびれたタオル、毛玉のついた部屋着、そして少し沈み込んだ枕。別に困ってはいない。だけど、少しずつ自分の基準を下げていく。



大げさじゃない不満は、ずっと放置されやすい

ここ数年で覚えたことがある。人は、はっきり困っていることより、微妙に困っていることのほうを長く放置する。仕事でも、人間関係でも、暮らしの中でもそうだ。

「今すぐどうにかしないと無理」ではないものは、だいたい後回しになる。枕も、まさにそれだった。

肩が上がらないほどつらいわけじゃない。

眠れないわけでもない。だから買い替えなくてもいい。そうやって何か月も過ぎていく。でも、いざ静かな夜にひとりになると、その小さな我慢がちゃんと自分の輪郭に触れてくる。

今日の私は少しだけ変だった。たかが枕、と思えないくらい、自分の休み方に対して後ろめたかった。

読んでいる人の中にも、こういうの、きっとあると思う。壊れてはいないけど、もう気持ちよくは使えていないもの。

誰にも責められないし、誰にも見えないから、そのままにしているもの。わかる……こういう日あるよね、と思う。暮らしの不調って、いつもこんなふうに静かだ。

しかも寝具って、頑張るための道具というより、頑張れなくなったあとに帰る場所みたいなものだから、余計にごまかしがきかない。

柔らかめで、横向きでも仰向けでもうつ伏せでも使いやすい、なんて説明を見ながら、私は「寝相がきれいじゃなくても受け止めてもらえる感じ」が少しうらやましかった。

人にはちゃんとして見られたいのに、眠るときだけはだいたい無防備だし、うまく生きられなかった日の顔のままで布団に入る。その雑さごと受け止めてくれるものを、私は少し求めていたのかもしれない。

眠りを整えることは、自分に機嫌を取ることに少し似ている

結局その夜、私はすぐに“理想の暮らし”みたいなことは考えなかった。

ホテルみたいな部屋にしたいわけじゃないし、朝五時に起きて白湯を飲む人にもなれない。ただ、寝る前の自分をもう少し雑に扱わないこと。それだけで十分な気がした。

新しい枕を買う、って、ものすごく小さな行動だ。でも小さいからこそ、今の自分には合っていた。転職するとか、恋愛を頑張るとか、人生を変えるとか、そういう大きな話じゃない。

ベッドに入るときの首元を少しましにする。

洗えるものを選んで、清潔に使えるようにしておく。そういう、誰にも拍手されない整え方のほうが、本当は長く自分を助けるのかもしれない。

綿100%とか、丸洗いOKとか、抗菌とか、そういう機能は派手じゃないけれど、一人暮らしの生活には地味にありがたい。疲れて帰ってきた夜ほど、そういう地味な助けが沁みる。

眠る前、私は枕カバーを指で少しならした。まだ買ってもいないのに、もう買い替えたあとのことを想像している自分がいて、少しおかしかった。

人って、何かをちゃんと選ぼうとした瞬間に、少しだけ自分を見捨てていない感じがする。

別に明日が劇的によくなるわけじゃない。仕事の悩みも、将来への不安も、人付き合いの妙な気疲れも、たぶん普通に続く。

でも、そういう全部を抱えたまま眠る場所だけは、もう少しやさしくしてもいい。

最近、自分に対してだけ基準が低くなっていないだろうか。壊れていないから、まだ使えるから、と言いながら、ほんとうは少し前からしんどかったものを、そのままにしていないだろうか。

眠る前の静かな時間にだけ見えてくる本音って、たぶんある。あなたには、そういう“小さいのにずっと引っかかっているもの”がありますか。












◆>>美しくなるためのサプリメント SNS話題沸騰中の【グラミープラス】はこちら